横須賀と黒岩知事
2012.01.21 Saturday
事前のネットの申し込みをしていなかったし、
自分の中でも「芦名の説明会は聞けたし、あとはネットの動画でいいかな。」
・・・と何となく思っていたのだけれど、
朝から雪だったのと、風が強くて外がとても寒かったのとで、
窓から雪が舞う様子をぼーっと見ていたら、
「この雪と寒さで、今日の対話の広場の参加者が少なくなったらどうしよう」と
何だかちょっと不安になってきて、神奈川県環境農政局に電話をした。
僕「今日の横須賀の対話の広場、申し込みは出来なかったんですけど
直接行ったら入れていただくことは出来ますか?」
県「一応300人で申し込みが一杯になってしまっていて・・・」
僕「先日の芦名の説明会も予定数を遥かに越える人が集まりましたよね?
たしか500人は越えたと思うんですけれど。
今回もそのくらい来るかもしれないですけれど、
300席では数が足りないと思うんですが。」
県「では直接会場に行っていただいて
受付に聞いていただいてもよろしいですか・・・?」
というわけで、僕はけっきょく居ても立ってもいられなくなり、
始まる10分前くらいに会場に着くように家を出た。
会場に着くと、当日受付のための部屋があり
そこで名前と住所を書くと、案の定中に入れてもらうことが出来た。
300席の他に、会場の後ろの方にさらに当日来た人用のイスが並んでいたので、
僕は迷わずその中でも前の方に座った。
そして、もちろん、寒さで来場者が減るかも・・・なんて考えは、
僕の思い過ごし、いや、認識不足でしかなかった。
横須賀会場は申し込みの300人をゆうに越えて、
しっかりと満席になっていた。
「緊急開催!黒岩知事との対話の広場
〜震災がれきの受入へ!東北再生に向け今、神奈川ができること〜」
と書かれた横断幕が前にデカデカと下げられている。
「震災がれきの受入へ」と僕は口に出して読む。
ノッケから受け入れが大前提。
思わず笑ってしまう。
知事ははじめから対話をする気などなく、
芦名のときと同じように僕らを説得するためにこの集会を開いているのだ。
そして19時。知事たちが現れ、対話の広場がスタートする。
デジャブ?と思う程、まったく同じ資料(ボード)でまったく同じ話をする知事。
でも芦名の説明会の時に散々突っ込まれたせいか、
何となく前回よりは簡単にさらっと説明を終わらせたような気がした。
タバコのほうが危険だ、とか
あなたたちは放射能アレルギーだ、みたいな発言は今回は控えたみたいだ。
そしてこれまた芦名のときと同じ宮古市視察の動画。
もちろん、動画にはしっかりと「アレルギー」の言葉とテロップ。
でも会場にいた人たちはみな、おとなしく聞いていた。
僕はそのことが嬉しかった。
きっと芦名の説明会に来ていて、さらにこの対話にも来ている人って多いだろう。
その人たち(僕もそうだが)にしてみれば、
まったく同じ話を、まったく同じように突っ込みどころ満載のまま
しっかりとだまって聞いているのだ。
全ての怒りを腹の中に納めて、対話の時がくるまで。
そして、黒岩知事のニュース番組みたいなVTRが終わると
岩手県環境生活部長の工藤さんの話が始まった。
子どもがあそぶ運動公園にがれきがある。
田んぼで田植えそしようと思ってもそこにがれきがある。
がれきから自然発火による火災もあった。
被災者の心の復興をしたい。
そうおっしゃっていた。
これに反論する声ももちろんない。
岩手県や宮城県をはじめ、がれきの山がすごいことは
僕だってニュースやネットでみて知っている。
被災地の人は何にも悪くない。
今回の東日本大震災の一番の被害者だ。
被災地の人が早く復興出来るように
僕らは何が出来るか、何をしなければいけないのか、
それを日本中でしっかり考える必要がある。
そのことは、前回の芦名の説明会でも知事に伝えている。
(伝わったかどうかは別にして・・・ね)
岩手県の職員に話しをさせて、こちらの心情をどうにかしようと思う
知事の浅はかな考え方はとうてい受け入れられないけれど、
工藤さんの言うことはもっともなことだった。
それは工藤さんが話し終えたあとの拍手の大きさでわかる。
ここに来ている人たちはみな、
けっして自分の場所さえ放射能から守れればそれで構わない、
などとは思ってはいない。
でも、そんな聴衆の態度も当然そこまでだった。
知事との対話が始まってからは、
やっぱり野次や怒号がすごい。
突っ込みどころ満載な上に、
言うことは全て答えになってないんだもの。
そりゃ、怒鳴りたくなる気持ちは
とってもよく分かる。
でも僕は、もう少し冷静に話せたら良かったかな、と思う。
向こうが「対話」と言うからには、
こっちからその申し出を反故にするようなことはしたくない。
たとえ向こうが先に何か小狡いことを仕掛けてきても、
たとえ向こうが全然誠意を持って答えてくれなくても、
それでも、堂々と話し合いをしたい。そう思っていたからだ。
感情的にただ声を荒げることは、
自分の感情だけでがれきを受け入れたいとか戯言を言っている知事に
逆に心を揺さぶられてしまっているようで、単純に悔しい。
もちろん、話を聞いていると腹の立つことばかりだ。
文句を言いたい気持ちは痛いほどよく分かる。
僕だって自分の席で何度もぶつぶつ文句を言っていたし。
ブーイングならいい。
発言する度に「ブー!!!」とでも言ってやればいい。
多いにやってもらっていいと思う。
野次だって、心に響くものが沢山あった。
でも、司会者の進行を妨げたり、
発言を求められている人に話をさせなかったりすることは
こっちの立場を危うくするばかりか、
せっかくこういう場に出てきている知事に
不快感だけを与えてしまう結果になるのではないか。
知事にモノを投げたり、帰れ!とコールするのは
これは、僕は、がれき受け入れに反対する僕らに取って
ちょっと不利になるのではないか、そんな気がした。
僕は、この二回の対話を聞いて、
ちょっと分かったことがある。
それは、
黒岩知事って、あまり政治家としては
「上手に自分の思うように物事を進められない」人なんじゃないの?
・・・と言うこと。
「原子力発電に依存したエネルギー政策から太陽発電の時代に変える」なんて
耳当たりのいいコトをいって震災後に当選した黒岩キャスター。
県民から「頼むよ!」「頑張って!」とさんざん持ち上げられて、今までやってきた。
それが「がれき受け入れ」と言ったとたん、
焼却処理を頼んだ川崎市、横浜市、相模原市からは市民から反対の声があがり、
産廃最終処分場をもつ横須賀市からは猛反対の怒号や糾弾。
もしかしてこの人は本当に
「説明すれば分かってくれる」とか
思っていたんじゃなかろうか。
そんな風にすら思ってしまう。
多分、もっと狡猾な政治家なら、巧みに地元に根回しをして
こんなに騒ぎにならないようにひたすら努力をするだろう。
でも彼は、自分から説明会に出てきて、
矛盾だらけなのに意気揚々と説得を試みたりしている。
これはきっと、お神輿の上でちやほやされていた
黒岩さん(もう知事は省こう)だからこその失態で、
僕らはこれを上手く利用した方がいいのではないかと思うのだ。
たとえば、これからもどんどん県民の前に出てもらって
どんどんボロを出してもらうとか。
黒岩さんは今、困っていると思う。
こんなに突っ込まれた経験は今までの政治家生活
(というほど長くないけど)のなかで初めてだろう。
ここで黒岩さんを怯えさせて頑にさせてはいけない気がするんだよね。
意固地になって「がれき受け入れを断固遂行!」
とかなるのはどうしても避けたい。
だってそうなってくると、きっと地元への根回しとか、
東電や国からの多額なお金とか、もっと政治家的な、いやーな、
どろーっとした臭いモノがズルズルと顔を出しそうだから。
今回の対話の広場ではあまり話にでなかったけれど、
僕らはもう知っている。
最終処分場を抱える芦名と県が結んだ協定書があることを。
それは県内の産業廃棄物しか入れられない施設であることを。
県外の産業廃棄物、もしくは一般廃棄物を入れるためには
その協定書を改訂しなければならないことを。
では、これから県ががれき受け入れに向けてやりそうなことは?
黒岩さんはとにかく神奈川県民、横須賀市民、
そして芦名の住民を説得するために
何度でも話し合いを持ちたいと言っている。
でも、芦名の町内会は断固として反対している。
じゃあこの町内会の人たちの中に賛成票を増やすには?
・・・という動きが予想出来る。
僕が最も怖れるのは、
地元での賛成派と反対派の対立だ。
実際、あの最終処分場の建設反対の運動があった当時、
芦名の副会長だった人は建設に反対していたと聞いた。
もちろん町民にも反対していた人は沢山いただろう。
でもあの最終処分場は建設されたのだ。
もしかすると、僕らは、
芦名の町内会の仕組みくらいは知っておいた方がいいかも知れない。
役員の何割の票で可決になるのか。
決定権は誰にあるのか。
どういう風に選ばれたり、辞めたりするのか。
芦名の人は「大丈夫、任せておいて!」と言うかもしれない。
僕もこないだの説明会を聞く限り、
あの協定書は芦名のみなさんがちゃんと守ってくれると思う。
だから、基本的には芦名の住民に
「神奈川の未来を頼む!」とお願いして見守りたい。
でも、万が一のことも
やっぱり考えておきたいと思う。
それが、芦名の住民を、
周りから支えてあげることになるんじゃないかなぁ。
あとは、芦名以外の地域、久留和、秋谷、佐島、長坂などの
町内会の考えも知っておいた方がいいよなぁ。
・・・と、今日はぼんやりと
そんなことを考えて会場をあとにした。
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↓詳しい内容はフジノ議員の動画でどうぞ
http://www.ustream.tv/recorded/19880701
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◎今日の質問で良かったなぁと思ったものと、知事の答え。
・1キロあたり100ベクレルは、
受け入れがれきの総量からすると何ベクレルになるのか?
黒岩「こちらが提示した量から推測して自分で考えろ。」
・お金の流れ(助成金など)が知りたい。
黒岩「責任は国と東電にあると思っている。
そこからでるんじゃないの?知らないけどさ。」
・責任が東電にあるってことは、
このがれきも原子力災害のがれきと認めていることにならないか?
黒岩「責任は国と東電にあると思っているけど、
原子力災害と認めたわけじゃないよーん。」
◎今日ずっと手を挙げていたけれど、全然当ててもらえなかったので
僕が黒岩さんに聞けなかった質問をここに(笑)
「がれきの焼却を頼んでる自治体
(川崎、横浜、相模原)にも反対の声があると聞きます。
肝心の最終処分場をもつ横須賀でもこのありさまですよね?
知事は「やっぱ、これちょっと無理かな〜」とか思わないですか?
たとえば普通の企業なら、ここまで困難を極める企画の場合、
ちゃんと代案を考えると思うんです。
A案だけをただただゴリ押ししたりせずに。
前回の芦名の説明会でも話が出た通り、
私たちはがれき受け入れのお金があるなら
それで被災地に何か別の支援が出来ないか、
それを一緒に考えていきたいと思っています。
そこで、知事に質問です。
がれき受け入れの話を知事に白紙に戻してもらうには、どうしたらいいですか?」
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